お盆に神奈川のアリスさんと計画していた赤木沢遡行。
台風や雨で延期になりましたが、今回ようやく念願が叶いました。
メンバーはアリスさんとHA君TU君と私 彩里ことHIの4名。
(因みにアリスさんは男性です。
私は5年前、アリスさん達に北鎌尾根に連れて行ってもらった事があります。
まだまだ初心者だった私を導いて頂きました。)
アリスさんは単身で電車、レンタカーを使い富山から折立入り。
私達は清美インターから双六川経由、飛越トンネルにて仮眠。
有峰湖のゲートが6時に開くので、それに合わせてゲートに並びます。
相変わらず人気の登山口ですが、何とか車を停める事ができました。
アリスさんとは薬師沢小屋にて集合なので、先ずは太郎平小屋を目指して行きます。
登り始めは樹林帯の急登です。
1時間ちょっとで木製のベンチがある三角点に到着休憩。
直ぐに視界も開け、整備されたゆるやかな登山道になります。
途中ベンチで休みながら太郎平小屋を目指しますが、結構ガスっていて展望はイマイチでした。
3時間で小屋に到着しました。
太郎平小屋に着いたものの時間はまだ早く、かと言って薬師岳は見えないくらいガスっています。
登頂しても展望は望めそうもありません。
睡眠不足でもあり、大事をとって薬師沢小屋に行くことにしました。
薬師沢小屋まで約2時間の下りなので、楽勝だと思って歩いていましたが、これが中々着きません。
ウンザリする頃にやっと赤い屋根が見えてきました。
ここから黒部本流に下りて行きます。
雲の平方面はこのつり橋を渡ります。
上の廊下や赤木沢を遡行してきた方々がいたので、水量等の情報を聞きました。
特別多くなく、渡渉も問題なかった(ロープは使用せず)と聞いて一安心しました。
テラスでアリスさんを待つこと3時間
。
5年ぶりですが直ぐに本人だとわかりました。
他の二人にも紹介し、しばし山談義の花が咲きました。
最初、個室布団3枚に4人の割り当てでしたが、予定より登山客が少なかったようで、一人大部屋に移動出来ると聞き、私が大部屋に移動しました。
5時から食事を頂き、部屋に戻り布団を敷いて少し横になるつもりがそのまま爆睡。
(男性陣は8時頃まで雑談していたようです。)
朝食は5時半からでしたが、水温のこともあり ゆっくり仕度をし、6時半くらいに小屋をスタート。
最初は左岸から歩き始め、流れの緩やかな箇所で渡渉。
右岸を進み再び渡渉。
膝くらいまでの水量でしたが、流れは緩やかでした。
1番水に浸かったのがここでした。
背の低い私は胸辺りまできました。
3回目の渡渉。
ここが1番ハラハラしました。脚の短い私はドキドキものでした。
この岩も右肩を傷めている私は少々てこずりました。
この岩も、アリスさんは上から挑みましたが、ホールドが乏しく、滑落するとダメージが強いと判断して、水面から上がりました。
スタートして1時間15分程度で赤木沢出合い到着。
休憩をして、いざ赤木沢へ・・・。
ヘツリながらたどり着いたところはナメ床の美しい沢。
次から次へと滝が現れます。
大滝が見えてきました。
滝の右側をロープを出してのぼりました。
リードはアリスさん。
潅木を掴みながら高度を上げます。
踏み跡はしっかり付いていました。
このトラバースは見た目程厳しくはありませんが、油断は禁物です。
大滝を越えると川幅も狭くなってきました。
直ぐに二股になり右に進みます。
それからは岩の苔も多く、足元も滑りやすくなってきました。
あえて登りにくい壁を登るHA君。若者パワー炸裂
目の前の稜線も近くなってきました。
後ろを振り向くと、鷲羽岳や三俣蓮華岳が見えてきました。
横は中俣方面でしょうか?とても綺麗にみえました。
そろそろ沢も終わり、草原が広がります。
振り返ると水晶岳、赤牛岳が目に飛び込んできます。
ハイマツを避け、稜線を目指して草原をゆっくり登ります。
見えているのは赤木岳。
やっと稜線に到着。
ここで皆と握手を交わしました
。
全てに感謝の思いでいっぱいになりました。
装備を解き、靴を替え、休憩をとり、これから下山の始まりです。
北ノ俣岳を目指しますが、高度を上げて行くと槍ヶ岳も顔を見せてくれました。
有峰湖の向こうは富山平野、富山湾、その向こうの能登半島まで見えました。
前日はガスって見えなかった薬師岳も堂々とした姿で鎮座しています。
遠かった太郎平小屋も目の前に・・・。
行きは見えなかった大日平も良く見えました。
途中何度か休憩しながら無事折立に到着。
長くて短かったような山行も終わり、お世話になったアリスさんともここでお別れです。
アリスさんは沢を熟知しているようなので、又お声をかけてくださいね。
今回もお世話になりっぱなしでありがとうございました。
アリスさんと別れてから、双六川と沢上谷を二人に教えました。
(残念ながら沢上谷の入渓ポイントは既に暗くて通り過ぎてしまいました。)
恵比寿温泉に入り、高山でラーメンを頂き帰りました。
今回はお天気に恵まれ、本当に気持ちの良い遡行、縦走が出来ました。
以前池の平小屋で、ある登山者から赤木沢を薦められてから2年。
その人の言葉通り、天国のような場所でした。
(ずーつとそこにいたいと思えるような・・・
。)
HA君TU君の二人も、何かしらアリスさんから影響を受けたようです。
又、まだまだ歩くべき道、登るべき山が増え、又この地を訪れたいと思いました。
今回同行してくれた皆さん、本当にありがとうございました。