元気?と聞かれて、真面目に・・・便器?と聞き間違えたseitarouです。
久しぶりに二日間鈴鹿歩きをソロで楽しんできました。
最近寝不足だったのと午前中の天気が悪そうだったので昼からゆっくりの初日です。
御在所裏道から国見峠を越えて上水晶谷へ
県境を越えて滋賀県側に入った途端にトレースも人の気配もなくなります。
いいですね~。
これが冬の鈴鹿の良い所です。
上水晶谷を下りきると神崎川上流に出会います。
美しい川岸。
とても静かで、耳を澄ますと、そよ風に木がきしむ音が聞こえます。
神崎川を少し下ると、クラシ谷に出合います。
標高850m付近まで登ると携帯電話の電波が入るようになり
広く穏やかな川岸があったので、そこでビバーグする事にしました。
とても静かな山。
今、この山域にいるのは間違いなく自分一人だと確信できる。
なんか気分が盛り上がります。
そして、大事な忘れ物に気づく。
・・・・酒わすれた。
本気で夜を徹して下山しようか悩みました。
2日目の朝。
テントから顔をだして、飛んできた小鳥におはようと言ってしまった。。。。
ハッと我に帰り、社会復帰できるか不安になる。
2日目のスタートはクラシ谷中流位でしょうか。
ストックで歩くにはキビしくなってきたので、ダブルアックスに持ち替えます。
標高を上げると谷も雪に埋まってきました。
ちょっと欲張って荷物背負い過ぎたかな。
ラッセルきびしい~。。。
誰一人居ない(ひょっとしたら、この谷、冬に誰も入ってないかも)秘境の谷中を
孤独に黙々とラッセルし続ける髭面のおっさん。
なんか変なスイッチが入ってしまい、けっこう大きな声で歌を歌い始め、ご機嫌ラッセル♪。
(本当に社会復帰できるのか!?)
そして行くてに見えてきました。
クラシ大滝。
これが見たくて、わざわざこの谷を上がったのです。
高低差は20m~25mくらいでしょうか。
無雪期に見て、冬に必ず凍ると確信。
暫く暖かい日が続いたせいか、完全氷結とはいきませんが
条件が良ければ凍るのは間違いなさそうです。
これくらいの滝は、いくつも見ましたが、人知れずここまで来る労力を考えると
まさしく秘境の滝という感じがして、けっこう感動しました。
向かって左の雪が積もったあたりは傾斜がゆるそうなのでフリーでもいけるか!?
と思いましたが、取り付いてみたもののビビってしまい、結局右岸の雪壁を登って尾根へ。
尾根をそのまま進むと、すぐに山頂です。
鈴鹿のテーブルランドは御池だけじゃ無い!
素晴らしい天気で、雪もクラストしていて歩きやすい。
もちろん人気は皆無。これくらいになると、野生に話しかける自分に違和感を感じなくなってきてます。
(完全に社会復帰にはリハビリが必要です。)
近くて遠い秘境を堪能した後は、上重谷を下って御池鉱山飯場跡へ。
上水晶谷に戻って地獄谷に入ります。
なんと下流からけっこう凍ってます。
少し登ると、谷中は氷に覆われはじめ、テンションあがってきました。
・・・が、
ここはと思っていたナメなんですが意外に水量が多く、氷結部分は雪に覆われ
標高を上げると・・・・
ただの雪谷に。。。
そして、、、やっぱり孤独なラッセル。
雪質は締まっていて、割に早く進めますが少し疲れが出始めました。
ぜぇぜぇ、はぁはぁ、、、雪にまみれ標高を上げる程にキツくなる勾配。
そして・・・なぜかハイになりはじめる。
いつも思いますが、この白い粉の成分は本当に雪なのか??。
地獄谷は大岩を抜けると、突然山頂に飛び出します。
大岩の向こうとこちらでは違う世界が広がっているのです。
向こうの世界には、なんと山ガールが!
一般的には極寒と言われる場所に汗だくで雪まみれ、ヘルメットにダブルアックスでヒゲ顔のおっさんが息を荒らげて、突然岩の中から現れる。
思わず、キャッ!と小さく悲鳴を上げる彼女。
暫く人に慣れてない私に突然の山ガールは荒療治すぎる。
私も思わず小声でヒッ!
おそるおそる彼女が私に話しかける。
下からこられたのですか?
なんとも曖昧な質問だ。
いつもの私なら七転八倒の冒険話を何倍にも膨らまして話す所ですが
いかんせん人に慣れていない。
えぇ・・・下の方から来ました。
と曖昧な返事をして、節目がちに過ぎ去ってしまいました。
しかし御在所山頂は都会です。
ドキドキしながら山上公園を過ぎて、裏道へ。
藤内小屋では、おじさまが、ご苦労さんやったな~。
お腹すいてないか?パンでもたべるか?
昭和の子供じゃないんやから。。。と思いつつも
パンをかじりながら、やっぱり人との関わりもいいもんだと思うのでした。